LENDEX業務部の石野です。
この1月から新NISAがスタートしました。
新NISAは投資可能金額や非課税対象の期間が大幅に拡張されましたが、それでも確実に利益が出るわけでは有りません。
そこで今回は新NISAに投資するときの注意点をご紹介したいと思います。
新NISAへのロールオーバーはできない
現行NISAと新NISAはそれぞれ異なる口座なので、ロールオーバー(商品の移管)はできません。
したがって、現行NISAで運用中の商品を新NISAでも運用したい場合は、以下の2つの方法があります。
・現行NISAの商品を売却して、新NISAで同じ商品を購入する
・現行NISAの商品は保有したまま、新NISAで同じ商品を購入する
現行NISAを使用している場合は、新NISAへのロールオーバーはできないことに注意が必要です。
18歳未満は利用できない
新NISAは18歳以上の方を対象にしています。
現行NISAには、18歳未満を対象としたジュニアNISAがありましたが、新NISAにはそのような制度はありません。
したがって、未成年者は18歳になるまで、新NISAを利用することはできない点に注意が必要です。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」で投資枠が異なる
新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠で、年間および生涯の投資枠が異なります。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
生涯投資枠 | 1,800万円
(成長投資枠は上限1,200万円) |
|
主な投資対象 | 長期・分散・積立の投資信託など | 国内株式、投資信託、REIT、ETFなど |
成長投資枠は投資対象が幅広いこともあり、年間の投資枠が2倍になります。
ただし、生涯で設定された投資枠に関しては、成長投資枠は1,200万円までとなります。
なお、生涯投資枠の1,800万円を使い切るための方法は、以下の2つです。
・つみたて投資枠で1,800万円を使い切る
・つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて1,800万円を使い切る
成長投資枠だけでは1,800万円を使い切ることができないため、ご注意ください。
損益通算や損失の繰越控除ができない
新NISAでは、損益通算や損失の繰越控除は認められていません。
・損益通算:損失を他の利益と相殺することで課税所得額を減らし、節税する制度
・損失の繰越控除:損失を最大3年間繰り越して、それぞれの年の課税所得額を減らし、節税する制度
新NISAにおいては、損失を利用した節税(損益通算、損失の繰越控除)が難しいことを認識しておきましょう。
損するリスクがある
新NISAは、売買益や配当金・分配金が非課税となる制度であり、損失が出ない制度ではありません。
そのため、新NISA口座で運用するからといって、必ずしも利益が得られるとは限りませんので、注意が必要です。
老後資金や教育資金を目的に投資を始めた結果、資産が減る可能性も考えられます。
元本割れのリスクも理解した上で、商品の選択や投資額の設定を検討する必要があります。
投資には余裕資金を活用し、生活資金は使わないように心がけましょう。
まとめ
新NISAは投資である異常損失が発生する可能性があります。また積立前提で投資する場合、利益が出る確率を上げることはできますが、短期的に利益を得ることはできません。
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