株式投資型クラウドファンディングの規制緩和と今後

 

 

LENDEX業務部の石野です。

投資型クラウドファンディングには、当社が運営している融資型クラウドファンディングの他に、不動産投資型クラウドファンディングや株式投資型クラウドファンディングなどがあります。

最近、株式投資型クラウドファンディングに関する規制の緩和が行われるとの推測が立っております。そこで株式投資型クラウドファンディングの規制間が行われると、投資環境がどうなるのかをお伝えしていきたいと思います。

目次

株式投資型クラウドファンディングとは

株式投資型クラウドファンディングは、非上場企業が株式を発行し、インターネットを介して多数の投資家から資金を調達するシステムです。

 

株式投資型クラウドファンディングのメリットは、次のとおりです。

 

・非上場企業の株主になれる

・税制の優遇を受けられる

・配当金や株主優待を受けられる

・売却益が期待できる

 

投資家は、株式投資型クラウドファンディングを通じて未上場企業の株式を取得し、その企業の株主となることができます。

 

さらに、エンジェル税制が適用される場合があり、税制優遇を受けることが可能です。また、投資先によっては配当金や株主優待を受け取ることができます。そして、投資先企業が将来的に上場などを果たす場合、売却益も期待できます。

 

株式投資型クラウドファンディングの規制緩和

金融庁は、2023年から金融審議会の「資産運用に関するタスクフォース」において、株式投資型クラウドファンディングの環境整備(規制緩和)について議論を開始しました。主な話題は、企業が発行できる総額の上限(1億円)、投資家の投資上限(50万円)の引き上げ、および投資家保護策に関するものです。これは、欧米に比べて上限が低い上に、スタートアップの資金需要は拡大しており、経済活性化にもつながるためです。

 

ここでは、規制緩和の主な内容について詳しく見ていきます。

 

資金調達できる上限額の引き上げ

これまでの株式投資型クラウドファンディングでは、スタートアップが調達できる資金の上限は1億円でした。しかし、多くのスタートアップの資金ニーズを満たすには不十分であり、さらに欧米と比べても上限が低いことが指摘されています。例えば、アメリカでは上限が500万ドル(約7億円)、欧州では500万ユーロ(約8億円)となっています。

 

このため、金融庁は資金調達の上限額を、これまでの1億円から5億円未満まで引き上げる方針です。

 

これにより、スタートアップはより多くの資金を株式投資型クラウドファンディングで調達できるようになります。

 

スタートアップが1億円以上5億円未満の資金調達を行う場合には、有価証券届出書の提出が必要になります。50人以上を対象として出資を募ることになるためです。

 

投資上限の緩和

これまで、株式投資型クラウドファンディングの投資上限は1社につき年50万円でした。しかし、年収が高い人からすると上限が低く、株式投資型クラウドファンディングが選択肢に入らない可能性があります。例えば、米国では年収に応じて投資上限が決まります。

 

このため、金融庁は個人の投資上限を緩和する方針です。「年間100万円まで」といった案や、「年収や資産に応じて投資上限が変動する」という案が検討されています。

 

投資上限が緩和された場合、個人投資家はこれまで以上に非上場企業への投資が可能になります。

 

有価証券報告書の提出

スタートアップの調達上限が5億円未満に緩和され、1億円以上の資金調達を行う場合は、法定の開示対象となります。そのため、資金を調達するスタートアップは、有価証券届出書の提出が必要です。

 

ただし、企業情報の記載内容については簡素化されることが検討されています。

 

株式投資型クラウドファンディングの規制緩和によるメリット

株式投資型クラウドファンディングにおける企業の資金調達上限や個人投資家の投資上限の緩和により、スタートアップはこれまで以上に資金を調達しやすくなります。また、個人投資家にとってもスタートアップへの投資がより魅力的な選択肢となる点がメリットです。

 

スタートアップに資金が集まることで、新サービスの誕生や経済の発展が期待されます。

 

まとめ

 

株式投資型クラウドファンディングの規制緩和は、ベンチャー企業が資金をより集めやすくなり日本の産業発展に寄与するとの見方もあります。

投資家としての視点で見ると、投資できる金額が増えることで様々なベンチャー企業に投資をしやすくなり、上場の際には大きな利益を得ることが可能となります。

一方で株式投資型クラウドファンディングの弱点として、上場しないとまとまった投資益が生み出せないという点がもあります。

クラウドファンディング投資をする際には、株式投資型クラウドファンディングは長期的な視点で大きな利益の機会を狙、そして併用して毎月の分配がある融資型クラウドファンディングで着実な利益を積み重ねていくという、2つの投資を組み合わせてみるのも良いのではないでしょうか。

 

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