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グロース株とは?意味やバリュー株との違いを解説

最近、「グロース株」という言葉をニュースや解説記事で見かける機会が増えています。実際に株式市場では、成長性の高い企業の株が注目される場面も多くなっています。

しかし、魅力的に見える一方で「株価が高くて不安」「どこまで成長するのか分かりにくい」と感じる人も少なくありません。

なぜグロース株に関心が集まるのでしょうか。本記事では「グロース株とは?」という基本から、バリュー株との違いやリスク、投資判断のポイントまでをわかりやすく解説します。

目次

グロース株とは?初心者でもわかる基本を解説

成長が期待される企業の株をグロース株と呼ぶ

グロース株とは、業績や利益の成長率が高く、今後も大きな成長が見込まれる企業の株式を指します。

経常利益が年々増加している企業や、新規市場を開拓しつつ急拡大している企業などが代表的な例です。革新的な技術や独自のサービスを提供する企業に多く、ITやバイオテクノロジー、医薬品といった成長分野の銘柄がグロース株の典型と言えます。将来の株価上昇が期待できることから投資家にとっても魅力的な存在であり、早い段階から資金が集まりやすい傾向があります。

なお、東証の市場区分である「グロース市場」上場銘柄だけがグロース株というわけではなく、プライム市場やスタンダード市場に属する企業であっても、売上や利益が急成長していればグロース株と見なされます。

利益よりも売上や市場拡大のスピードが重視される

グロース株の企業は、短期的な利益よりも売上拡大市場シェアの獲得スピードを重視する傾向があります。

成長段階の企業では、得た利益を株主への配当より事業拡大への再投資に優先的に回すケースが多く、結果として配当金が少ないか無配となる例も珍しくありません。そのため、安定した配当収入を重視する場合にはグロース株投資は向いていないでしょう。

現時点で利益が僅かだったり赤字であっても、将来の成長性が高いと判断されれば投資対象となり得る点も特徴です。短期的な利益より企業の規模拡大や顧客数の伸びに注目し、その成長ストーリーに期待して資金を投じます。

将来性に投資するため株価は割高になりやすい

グロース株は将来の成長期待を織り込んで株価が形成されるため、株価指標上は割高になりやすい傾向があります。実際、グロース株のPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)は市場平均を上回る水準で推移することが多く、投資家は現在の利益以上に将来の収益ポテンシャルに対して高い評価を与えているといえます。

その反面、期待されたほど業績が伸びなかった場合には、高い評価が一転して株価が大きく下落するリスクも内在しています。要するに、グロース株への投資は「ハイリスク・ハイリターン」になり得る点を心得ておく必要があります。

なぜグロース株が注目されるのか|成長企業への期待と市場動向

短期間で株価が大きく伸びる可能性がある

グロース株が注目される理由の一つは、短期間で株価が大きく伸びる可能性がある点です。革新的な製品やサービスが市場に受け入れられれば、株価が急騰して初期投資額の数倍以上になることもあり得ます。

実際、画期的な技術を持つ新興企業が成功を収めた例では、数ヶ月から一年ほどの短期間で株価が2倍・3倍に跳ね上がったケースも見られます。早期に成長企業へ投資を行うことで、短期間で大きな値上がり益(キャピタルゲイン)を得られるチャンスが生まれる点は、グロース株の大きな魅力と言えるでしょう。

もちろん、短期間で数倍に急騰する銘柄は決して多くありませんが、数年単位で株価が10倍以上になる「テンバガー」を夢見ることができるのもグロース株投資の醍醐味です。

投資資金が集まりやすく株価上昇につながりやすい

また、グロース株は将来性への期待から投資家の人気が集まりやすく、大量の資金が流入して株価上昇につながりやすい傾向があります。

特に低金利環境や景気拡大期においては、高成長が期待される企業ほど資金調達が容易になり、株価も上昇しやすいことが知られています。さらに、SNSやコミュニティで話題となった成長銘柄に個人投資家の資金が殺到し、株価上昇に拍車をかける現象も見られます。

このように多くの投資マネーが集まりやすい点も、グロース株が注目される大きな理由の一つです。

成長産業や新興市場をけん引する存在になっている

さらに、グロース株は成長産業や新興市場を牽引する存在にもなっています。革新的なグロース企業は、新たな市場の開拓や技術革新を通じて産業全体を押し上げるエンジンとなり、市場の注目度も高いです。

実際、米国株式市場ではAI(人工知能)や半導体といった中長期的な業績拡大が見込まれる主要ハイテク企業のグロース株が上昇相場をけん引しています。時価総額が数十兆円規模に達するグロース企業も登場しており、その存在感は市場全体にも波及しています。

日本においても、新興市場で躍進するグロース企業がセクター全体を牽引し、投資家の期待を集めるケースが見られます。このように、グロース株はイノベーションの担い手として市場全体の成長を促し、将来有望な分野への投資機会を提供する存在と言えるでしょう。

グロース株とバリュー株の違いをわかりやすく比較

グロース株とバリュー株の基本的な違い
比較項目 🚀 グロース株 💰 バリュー株
🎯
強み
成長性
将来の高成長による
大幅上昇期待
割安性
現在が割安で
下落リスク小
📈
値動き
⚡ 大きい
急騰・急落あり
ボラティリティ高
🛡️ 小さい
安定推移
穏やかな変動
👥
投資家
リターン重視
リスクを取って
資産拡大狙い
安定重視
配当・優待で
堅実収入狙い

グロース株は成長性、バリュー株は割安性に強みがある

グロース株とバリュー株にはそれぞれ異なるメリット・デメリットがあり、その強みが「成長性」か「割安性」かという点に大きな違いがあります。

グロース株は将来の高い成長によって株価の大幅上昇(キャピタルゲイン)が期待できることが最大の魅力であり、一方のバリュー株は現在の株価が企業価値に比べて割安なぶん下落リスクが小さく、高い配当利回りなど安定収益が得られやすい点が強みです。

言い換えれば、グロース投資は将来の収益拡大による株価上昇を期待して企業の成長性に賭ける手法であり、バリュー投資は本来の企業価値に比べて割安な株価が適正水準に戻ることを期待する手法だと言えます。

値動きの大きさはグロース株、安定性はバリュー株

値動きの面でも両者には対照的な違いがあります。一般にグロース株の株価は市場平均以上に大きく変動しがちで、将来利益への期待値が高い分だけ経済状況や業績見通しの変化に敏感に反応します。そのため短期間で急騰することもあれば急落することもあり、ボラティリティ(変動率)は高めです。

一方でバリュー株はグロース株に比べて値動きが小さく、比較的安定して推移する傾向があります。実際、グロース株は画期的な新製品の発表や決算サプライズといった材料で株価が激しく上下する場面も珍しくありませんが、バリュー株ではそのような極端な値動きは稀です。

大きな値上がり益は期待しにくいものの、価格変動が穏やかなぶん安心感を持って保有しやすいと言えるでしょう。

投資スタイルに合わせて選ぶのが基本

グロース株とバリュー株はどちらが優れているというものではなく、それぞれ性質が異なるため自分の投資スタイルに合わせて選ぶのが基本です。例えば、リスクを取ってでも資産を大きく増やしたい若年層の投資家であれば、将来有望なグロース株に比重を置く戦略が考えられます。

一方、値動きの大きな投資は避けて配当金など安定した収入を得たい場合は、バリュー株中心のポートフォリオが向いているでしょう。短期間に大きな利益を得たいのであれば成長が見込めるグロース株を、長期投資で配当金や株主優待など安定した収入を得たいのであれば株価の変動が少ないバリュー株を選ぶ、といった具合です。

要するに、高成長によるリターン重視ならグロース株、割安による堅実性重視ならバリュー株と、自身の投資目的に応じて使い分けることが重要となります。

グロース株投資で注意すべきリスクとは

株価変動が大きく短期で損失が出るリスクがある

グロース株のリスクとしてまず挙げられるのは、株価変動が大きいため短期間で大きな損失が出る可能性があることです。グロース株は株価変動率が高く、市場の状況次第で急落する場合もあります。

例えば2022年にはハイテク系のグロース銘柄が短期間で株価が半減するような急落を経験しており、短期での損失リスクが顕在化しました。ボラティリティの高さゆえにタイミングを誤ると短期で損失が膨らむため、グロース株に投資する際は許容できる損失額を見極め、損切りラインを決めておくなどリスク管理が欠かせません。

このように、グロース株の激しい値動きは大きな利益機会と表裏一体であり、急落による損失リスクとも常に隣り合わせである点を認識しておきましょう。

企業の成長が期待外れに終わる可能性がある

企業の成長が期待外れに終わるリスクも考慮しなければなりません。グロース株は将来の高成長を織り込んで株価が上昇していますが、もし業績が期待に届かなかった場合には株価が大きく値下がりする可能性があります。

例えば、新製品やサービスが市場で振るわなかったり、競合の台頭で成長シナリオが崩れたりすると、一転して失望売りが広がり急落するリスクです。高いバリュエーション(株価評価)を正当化できるだけの成長を実現できなければ、大きな損失につながりかねないため、グロース株投資では常に「期待外れ」の可能性を織り込んでおく必要があります。

景気悪化や金利上昇に弱い傾向がある

グロース株は景気悪化や金利上昇といったマクロ経済要因に弱い傾向があります。一般に金利が上昇局面では、将来の利益を重視するグロース株が敬遠され、代わりに割安なバリュー株が選好されやすくなります。

実際、米国で金融引き締めが強まった2022年前半には、ハイテク株中心のNASDAQ指数が急落し、多くのグロース銘柄が軒並み大幅調整を強いられました。金利上昇に伴い投資資金が安全資産である債券に流れる局面では、配当の少ないグロース株から資金が抜けやすくなるためです。

また景気の先行きに陰りが見えると投資家心理が保守的になり、グロース株よりもバリュー株が優位に立つ場面が増える傾向があります。このように経済環境の悪化時にはグロース株は真っ先に売り込まれやすく、大きく値を下げるリスクが高まる点に注意が必要です。

分散投資でリスクを抑える|株式以外の選択肢も取り入れる考え方

グロース株とバリュー株を組み合わせると安定性が増す

グロース株とバリュー株を組み合わせて保有することで、ポートフォリオ全体の安定性を高める効果が期待できます。

両者は異なる値動きの傾向を持つため、一方が低迷している局面でももう一方が補うことでリスク分散につながります。過去の市場ではグロース株が好調な時期とバリュー株が好調な時期が交互に訪れており、両方をバランス良く組み入れることで長期的により安定したリターンを追求できます。

グロース株の成長性とバリュー株の安定性を組み合わせることは、変動リスクを抑制しつつ収益機会を広げる有効な戦略と言えるでしょう。実際、運用のプロも両スタイルを組み合わせてリスクを抑えつつリターンを狙う手法を採用しており、成長株と割安株をバランス良く保有することは堅実な戦略となります。

株式以外に債券や融資型クラウドファンディングを取り入れる方法もある

資産全体のリスクを抑えるには株式以外の資産も組み合わせる分散投資が有効です。例えば、債券は株式より価格変動が小さく安定的な利息収入が見込めるため、株式と債券を併せ持つことで資産運用に伴うリスクを低減できます。

加えて、不動産担保ローンへ小口出資する融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)など、株式市場と連動しにくい投資商品を取り入れる方法もあります。融資型クラウドファンディングは比較的少額から始められ、少額で投資できることから複数の案件に投資をすれば分散投資の効果が働き、投資のリスクを抑える効果も期待できるでしょう。

このように、株式以外の資産クラスを組み合わせることで、更なる分散効果によって安定性を高めることができます。

少額から始める堅実投資「LENDEX」の融資型クラウドファンディング

LENDEXは、2万円という少額から始められるため、投資初心者にも取り組みやすい融資型クラウドファンディングです。想定利回りは年6~10%と、銀行預金よりも高いリターンが期待できるうえ、不動産担保ローンへの出資となるため、相場変動の影響を受けにくく安定した運用が可能です。

また、毎月の分配金があるため、継続的なインカムゲインを得られる点も魅力です。多くの案件に担保や保証が設定されており、万が一貸し倒れが発生しても、担保処分などで出資金の回収が図れます。

さらに、サービス開始以来、貸し倒れゼロの実績を誇る点も投資家にとって安心材料です。ただし、元本保証はないため、リスク分散が重要です。複数のファンドに少額ずつ分散投資することで、リスク軽減を図ることができます。

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【FAQ】グロース株に関するよくある質問

Q1. グロース株は初心者でも投資していい?リスクはある?

初心者がグロース株に投資することも可能ですが、高い値動きによるリスクへの備えが必要です。リスク許容度を考慮して少額から始めれば、急激な株価変動による損失を抑えやすいでしょう。例えば、グロース株だけでなく安定したバリュー株も組み合わせて保有することで、ポートフォリオ全体のリスク軽減につながります。

Q2. グロース株とバリュー株はどちらが投資に向いている?

どちらが向いているかは投資目的やリスク許容度によります。大きな値上がり益を狙いたいならグロース株、安定した配当収入を重視するならバリュー株が適しているでしょう。例えば、積極的に資産を増やしたい人はグロース株を中心に、一方、堅実に配当を得たい人はバリュー株を主体に選ぶといった判断です。

Q3. グロース株投資は長期と短期どちらに適している?

グロース株は長期投資向きですが、短期売買で利益を狙うことも可能です。企業が成長するには時間がかかるため、長期保有でリターンを狙うのが基本です。

一方で、好材料によって株価が急騰する局面を捉えれば短期でも利益を得ることもあります。例えば、有望企業の株を数年間保有して成長を待つのが長期戦略の一例で、決算発表で急騰した株を短期で売却して利益を確定する手法もあります。

まとめ|グロース株を理解して投資の選択肢を広げよう

グロース株は将来の成長に期待して投資する銘柄で、大きなリターンが狙える反面リスクも高い資産です。本記事ではグロース株の基本やバリュー株との違い、リスクと分散の重要性を解説しました。

グロース株はその高い成長力が注目される一方で、金利上昇局面では急落するなど、ハイリスク・ハイリターンの側面も忘れてはなりません。グロース株の特性を正しく理解し、バリュー株や他の資産と組み合わせて活用することで、投資の選択肢を広げ安定した資産運用につなげましょう。

 

参考元
・金融庁「資産運用サービスの高度化に向けたプログレスレポート(2025年6月)
・GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)「分散投資の意義① 1位になる資産は当てられない
・金融庁「運用会社のKPI測定と諸論点に関する分析(2023年4月)
・金融庁「今後の金融行政の方向性(2025年1月)

執筆者

2018年から株式会社LENDEXに勤務。システム部を担当。システム制作やWebマーケティングを担当している。これまでにWeb開発や不動産投資関連の業務に携わってきており、その経験を活かして業務に取り組んでいる。

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