LENDEX業務部の石野です。
先日発表されたNISAの新制度をご存知でしょうか？
2024年から、現行NISAに代わり新NISAが導入される予定です。従来のNISAの抜本的拡充・恒久化が図られており、これまで以上に非課税で運用できるメリットが大きくなっています。
しかし、「新NISAは現行NISAと何が違うの？」「非課税投資枠はどう変わった？」など疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、新NISAの特徴や現行NISAとの違いについて解説します。
2024年から新NISAが始まる
2024年から新NISAが導入されます。新NISAは、現行NISAと比べて、非課税投資枠などが拡大しており利便性が大きく向上しています。
NISAとは
NISAとは、個人投資家向けの少額投資非課税制度のことです。通常、株式投資や投資信託で利益が出ると、利益に対して20.315%（所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%）がかかります。
例えば、株式投資で10万円の利益が出た場合の税金は2万315円で、手元に残るのは7万9,685円となります。
しかし、NISA口座で運用した場合は、利益に対して税金がかかりません。利益が10万円出たとしたら、税金は0円のため手元に10万円残ります。
新NISAの特徴・現行NISAとの違い
| 新NISA | 現行NISA | |||
| つみたて投資枠 | 成長投資枠 | つみたてNISA | 一般NISA | |
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 | 40万円 | 120万円 |
| 非課税保有期間 | 無期限化 | 無期限化 | 20年間 | 5年間 |
| 口座開設期間 | 恒久化 | 恒久化 | 2042年まで | 2028まで |
| 対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳以上 |
| 投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など |
ここでは、新NISAの特徴や現行NISAとの違いについて見ていきましょう。
年間の非課税投資枠が拡大される
現行NISAの非課税投資枠は、つみたてNISAが年間40万円、一般NISAが年間120万円でしたが、新NISAでは次のようになります。
・つみたて投資枠：120万円
・成長投資枠：240万円
非課税投資枠が拡大されるため、これまで以上に税負担を軽減できます。
非課税保有期間が無期限（恒久化）になる
現行NISAの非課税保有期間は、つみたてNISAが20年間、一般NISAが5年間でしたが、新NISAでは非課税保有期間が無期限になります。
また、現行NISAの口座開設期間は、つみたてNISAが2042年まで、一般NISAが2028年まででしたが、新NISAでは恒久化されます。
これまで以上にNISAを長い期間活用でき、恩恵を受けることが可能です。
売却した分の投資枠を再度利用できる
現行NISAでは、保有株を売却した場合に投資枠が復活することはありませんでした。しかし、新NISAでは、売却した分の投資枠が復活し、再度利用できます。※簿価残高方式で管理
これまで以上に、NISA枠の有効活用が可能です。
つみたて投資枠と成長投資枠の併用ができる
これまでのNISAは、つみたてNISAと一般NISAの併用ができず、どちらか一方しか利用できませんでした。しかし、新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能です。利便性が大きく向上しており、投資商品や投資方針に合わせて使い分けができます。
非課税保有限度額が増える
従来のNISAの非課税保有限度額は、つみたてNISAが800万円（40万円×20年間）、一般NISAが600万円（120万円×5年間）です。
新NISAでは、つみたて投資枠が1,800万円で、成長投資枠がそのうち1,200万円までとなります。非課税保有限度額が増えることで、これまで以上に、株や投資信託の利益が非課税になります。
新NISAの注意点
新NISA導入に伴い、現行NISAは2023年末で制度が終了します。つみたてNISA・一般NISAそれぞれの非課税期間が終了するまで運用できますが、非課税期間終了後は課税口座への払い出し、もしくは売却が必要です。
現行NISAから新NISAへ移管はできないので注意しましょう。
まとめ
2024年から導入される新NISAは、現行NISAより非課税投資枠や保有期間、保有限度額などが拡大しており、利便性が大きく向上しています。これまで以上に非課税のメリットが大きくなるため、効率的な資産運用が期待できます。
新NISAを活用して、非課税の恩恵を受けながら、将来へ向けた資産形成を検討されてみてはいかがでしょうか？
節税ができる新NISAと高い利回りを狙えるソーシャルレンディング、合わせて投資することで着実な資産形成が可能になります。
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