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ESG投資とは?意味を簡単にわかりやすく解説|今話題の理由やメリットと抱える問題点、銘柄について

 

 

皆さんはESG投資をご存じですか?ESG投資はこれまでの投資の在り方をガラッと変える投資手法とされています。今までチェックしていた指標とは全く異なるものも見なければならないため、投資先の変化にもつながる可能性があります。

 

本記事ではESG投資にスポットを当て、ESG投資とは何か、なぜ今話題なのかなどをご紹介します。

目次

ESG投資とは?

ESG投資とはどういうものなのか、その意味や基本的な解説を行っていきます。

ESG投資の意味

ESG投資は3つの英語の頭文字からつけられています。1つは環境を示すEnvironment、2つ目は社会を示すSocial、そしてガバナンスを示すGovernanceです。この3つの頭文字をとったものがESGです。

 

つまり、環境や社会貢献、企業統治などにクリーンな企業に対して投資を行っていくべきだという考えがESG投資です。

ESG投資はいつから始まったのか

ESG投資の考え方は21世紀に入ってから行われるようになりました。ESG投資を提唱したのは国連で、「責任投資原則」と呼ばれる考え方を投資に取り込むべきだと主張しました。責任投資原則はPRIとも呼ばれ、これまでの投資に至るまでの意思決定とは別に、環境や社会、企業統治を考慮したESGも投資の意思決定に持ち込むべきだと国連が提唱したのです。

 

この背景には近年の異常気象、温暖化など環境破壊につながる投資を行い続けることで、将来的に重大な問題につながるという危機感があります。そのため、カーボンニュトーラルを目指し、二酸化炭素の排出を少しでもなくす動きが世界中で起きています。ESG投資はその一環です。

ESG投資が今話題の理由

ESG投資がなぜ今話題なのか、その理由をまとめました。

PRIの動きが活発

最大の要因はPRIへの賛同が増え、その動きが活発であることです。PRIに署名した機関は日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を中心に多く、PRIを無視した投資を行うのは得策ではないという判断が根強くあります。

 

その結果、PRIに署名した投資機関の運用実績は100兆円を大きく超えると言われ、国の予算をはるかに上回るだけのパワーを持つようになっています。PRIの考えに基づいた投資が今後行われ続けることは明らかです。となると、今後ESG投資が突如下火になる可能性は考えにくいと言えるでしょう。

 

しかも、PRIに署名した投資機関は、仮にやるべきことを怠ると除名される憂き目に遭います。除名されればESG投資に積極的ではなかった投資機関としてのレッテルを貼られるでしょう。それだけは避けようと投資機関も企業側にESGに関する情報を求めます。

 

世界からの圧力や世界でのトレンドにひときわ敏感な企業が増えてきた中で、ESGへの積極的な取り組みから目が離せないのが実情です。

ESG投資が社会をよくする動きにつながる

投資を通じて社会貢献を行うことが可能になるのが大きな要素です。ESG投資に力を入れる企業はESG各種の課題を解決することに前向きであり、その企業自体が社会貢献に真剣に取り組んでいます。

 

投資を通じてその企業の社会貢献活動を間接的に応援できるのがESG投資の注目されるポイントです。企業によってはESGへの取り組みを行うために社債を発行して取り組む動きがあります。環境問題への取り組みで資金調達をする際にはグリーンボンドと呼ばれる社債が発行されますが、この社債を購入するだけで社会貢献につながるでしょう。

ESG投資のメリット

ESG投資にはどのようなメリットがあるのか、ご紹介していきます。

長期的な投資に合っている

ESG投資が長期的な投資にピッタリであると言われています。長期的な投資に向いている大きな要因はESG投資に積極的な企業の手堅さにあります。ESG投資を行える企業はガバナンスに力を入れ、倫理観なども持ち合わせた企業がほとんどです。投機的な動きで経営を行うことはせず、手堅く着実に経営を行う企業がESGにも力を入れられます。

 

近年、倫理的にやや微妙な事業に対する投資を辞める動きも出てきています。この動きを「ダイベストメント」と呼び、ESG投資はより活発になると言われ、それだけリターンにつながりやすいという判断がなされています。

自らもESGの活動に参加できる

近年メディアではESG、SDGsなどの動きを活発に行っています。現状では大きなムーブメントまでには至らないものの、SDGs、ESGがとても大事なことであるという認識は次第に高まりつつあります。その中で自らもSDGsやESGの動きに参加できるというのは魅力的に見える部分です。

 

ボランティア活動として取り組むのはやや気が引ける人でも、投資を理由にESGに興味関心を持つことは、リターンを得ながらもESGに貢献できるという点で一挙両得的な要素があります。リターン以外にも社会貢献をしてみたい方におすすめです。

ESG投資が抱える問題点

ESG投資は一見すると全く問題点がないように見えますが、実は問題点もあります。どんな問題点があるのかをご紹介します。

グリーンウォッシュの問題

近年ヨーロッパを中心に問題視されているのがグリーンウォッシュです。グリーンウォッシュとは表向きはESGに前向きであると思わせながら、実際はESGにつながることをやっていないという行為を指します。

 

英語で「うわべ」を意味するホワイトウォッシング、環境を示すグリーンを重ねて作られたグリーンウォッシュは、様々な国で問題視され、ある調査ではESGを謳う企業の4割が誇張もしくはウソだったことが明らかにされています。

 

もしもグリーンウォッシュが発覚すれば評価が著しく下がることは間違いありません。株価が落ち込むどころか、業績も悪化するでしょう。投資先として明らかに不適格であることは確かです。グリーンウォッシュかどうかを見極める必要があるため、注意しないといけません。

短期投資には向いていない

長い目で見た時にESG投資は間違いなくプラス、もしくは向いていると言えますが、一方で短期投資にはあまり向いていません。その理由はすぐに結果が出ないからです。例えば、環境に配慮すると言ってもすぐに環境問題が解決するわけではありません。

 

しかも数値化しにくいものも多く、本当に社会貢献につながっているのかもなかなか見えてこないのです。ゆえにグリーンウォッシュのような、表向きのうわべだけを信じて投資せざるを得ないような事態が起こり得ます。短いスパンで結果を出したい方にとっては明らかに不向きと言えます。

日本におけるESG投資について

現状1兆ドルの投資額が行われるなど、ESG投資は大きなトレンドの1つとなっていますが、一方で日本ではESG投資がどのように取り組まれているのかについて気になるところです。

中国に大きく差をつけられている

2021年の段階ではESG投資の投資額を見ると、アジアにおいて中国が圧倒的な投資額を見せ、200億ドルを超えています。日本は100億ドルを割り込む状況で韓国とあまり変わらない状況です。

 

しかも、GDP比を考えた際に日本の比率は低く、韓国やオーストラリアなどの方が積極的にESG投資を行っているということも言えます。経済の規模から考えれば、もう少しESG投資に対して真剣に取り組まなければならないというのが実情でしょう。

消費者はESG投資を支持する傾向にある

ESGへの動きなど環境や社会、人に配慮した消費行動を行うことをエシカル消費と言います。このエシカル消費につながる商品やサービスについて購入経験があるかどうかを尋ねたアンケートでは、今後購入したいまで含まれると実に80%以上の消費者が購入経験もしくは意欲があると明らかにしています。

 

わずか数年で購入への意欲が出てきた消費者も多く、今後ESGに力を入れる企業に対するイメージは良くなると思われます。実際にSDGsをはじめとする取り組みを企業が行っていると知った場合の行動において、興味関心を持ちサービスの購入などを行ったと答えた割合が多くなっています。

 

経済規模的にはまだまだ増える可能性があるとともに、ESG投資への消費者のプラスの捉え方を鑑みるに、今後ESG投資がある程度の過熱を見せる可能性は十分に考えられます。

ESG投資に関連した銘柄の見つけ方

ESG投資に関連した銘柄をいかに見つけていくかですが、最もわかりやすいものがESG指数です。ESG指数はESG評価が高い企業で構成されている株価指数であり、このESG指数をチェックするだけで、ESGに関連した銘柄を見つけられます。

 

日本においてはS&P/JPXカーボン・エフィシェント指数というものがESG指数となります。S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数がどの銘柄で構成されているかも示されています。その情報を見ると、カーボン情報の開示ステータスなどが示されており、ESG、特に環境に力を入れているかどうかがわかります。

 

手っ取り早くS&P/JPXカーボン・エフィシェント指数の銘柄から選ぶのがいいでしょう。

まとめ

ESG投資は間違いなくこれからの投資のトレンドになります。一方で日本人がなかなかESG投資に関心が向かないのは、SDGsなどの考え方がいきなり叫ばれ始めたために、懐疑的な気持ちを持つ人が少なくないからです。その一方でESGに熱心な企業には好印象を持つなど、今後のトレンドにつながる傾向も見られます。

 

長期的な投資を行う場合にはESGに力を入れる企業への投資がおすすめです。その中でグリーンウォッシュなどをしていないかどうかに注目していくことも重要と言えるでしょう。

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