暗号資産のリスクをFTX問題で紐解く|ソーシャルレンディング

 

LENDEX業務部の石野です。

先日、世界的に有名な暗号資産取引所大手FTXが米連邦破産法11条の適用を申請しました。カリスマ的人気を誇るサム・バンクマン・フリードが立ち上げた取引所としても知られているFTXは、なぜ経営破綻に至ったのでしょうか。

個人投資家の方々でもこの件に関しては気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではFTXの経営破綻の経緯や原因、暗号資産のリスクについて見ていきましょう。

目次

暗号資産(仮想通貨)取引所大手FTXが経営破綻

2022年11月11日、暗号資産(仮想通貨)取引所大手FTXは米連邦破産法11条の適用を申請しました。FTXは、天才的トレーダーのサム・バンクマン・フリード氏が立ち上げた暗号資産取引所で、取引高は世界トップ3に入る超大手です。上場が期待されるほど注目を集めていた世界的な取引所が破綻申請をしたこともあり、暗号資産市場の信頼が大きく揺らいでいます。

なお、債務は、債権者リスト上位50位までで合計31億ドルに上ることが裁判所資料で明らかになっています。

経営破綻の経緯・原因
ここからは、FTXの経営破綻の経緯と原因について見ていきましょう。

・11月2日
CoinDeskのレポート記事がFTXの問題を表面化。
FTXの姉妹会社Alameda Research(アラメダ・リサーチ)の貸借対照表によると、負債の大半がFTXが発行するFTTなどのトークンだった。FTTは流動性が低くすぐに現金化できないことから、FTXとAlameda Researchの財務状態が危ぶまれる。

・11月7日
Binance(バイナンス)がFTTの全売却を発表したことでFTT価格は急落。

・11月8日〜9日
FTXが出金を停止する。
バイナンスがFTX買収に向けた基本合意を締結。

・11月10日
バイナンスがFTXの負債総額の大きさなどを理由に買収撤回を発表。
金融庁がFTX Japanへ業務停止命令と業務改善命令を発出。

・11月11日
FTXが米連邦破産法11条の適用を申請。
サム・バンクマン・フリードCEOは辞任を発表。

また、11月12日にはFTXがハッキングの被害に遭い、6.6億ドル相当の資産が流出しています。

上記のとおり、短期間の間に経営破綻の話が進んだこともあって、多くの投資家が混乱しました。

FTXの経営破綻で各種通貨価格の下落
FTXの経営破綻によって、暗号資産市場の信頼が揺らぎ、ビットコインをはじめとした各種通貨の価格が大幅に下落しました。イーサリアムやビットコインキャッシュなど、ほとんどの暗号資産の価格が下落し、多額の損失を被った投資家も多いといわれています。

今後、ビットコインなどの暗号資産価格はさらに下落する可能性があります。

FTX経営破綻からみる暗号資産のリスク

FTXは、Alameda ResearchとFTTトークンの価格を釣り上げて会計上の評価を良くしようとしていたこと、顧客資産を流用していたことなどが報じられています。世界的な暗号資産取引所FTXの適切なガバナンスの欠如が浮き彫りになり、透明性の低さも指摘されるなど、市場全体の信頼が揺らいでいます。

投資家が大きな打撃を受けたことで、FTX破綻をきっかけに暗号資産に対する規制強化の議論が加速する可能性は高いでしょう。

 

まとめ

暗号資産取引所FTXの経営破綻によって、暗号資産市場全体の信頼が揺らいでいます。ビットコインなど他の暗号資産への影響も大きく、投資家は大打撃を受けています。暗号資産市場が信頼を取り戻すのには、まだまだ時間がかかりそうです。

暗号資産の価格は今後も下がる可能性があります。今後のFTXに関するニュースで相場が大きく動くことも考えられます。
また、暗号資産に限らず投資にはそれぞれの種類によって異なるリスクがあります。
ソーシャルレンディング投資のリスク、暗号資産のリスク、株式投資のリスクなど投資を始める前にはきちんとリスクを把握し、比較検討したり各投資を組み合わせてリスク分散を図ることを意識されてください。

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