- 「債券型投資信託が意味ないといわれる理由を知りたい!」
- 「債券型投資信託で稼ぐコツや注意点を押さえておきたい」
このような疑問にお答えします。
債券や投資信託はどちらも古くからある金融商品ですが、どのような理由で無意味だといわれているのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、債券型投資信託が意味ないといわれる理由やメリット、収益を出すコツを解説します。
債券や投資信託を購入しようと考えている方はぜひご覧ください。
債券とは
債券とは国や地方公共団体、企業など資金を必要とする主体が発行する有価証券で、借用書のようなものです。
一般的な債券は固定利付債と呼ばれており、一定期間ごとに利息(クーポン)を受け取れて、満期時に額面金額全額が償還されます。
なお、債券が作られたのは16世紀で、現在のオランダがフランスとの戦費調達のために国債を発行したことから始まったとされています。
債券には以下の12種類があり、それぞれの特徴や発行元を表にまとめました。
債券の種類 | 発行体 | 備考 |
---|---|---|
国債 | 日本国 | – |
個人向け国債 | 日本国 | 個人の方のみが購入できる |
地方債 | 地方公共団体 | – |
政府保証債 |
|
政府が元利金の支払を保証している債券 |
社債 | 民間企業 | – |
転換社債 | 民間企業 | 発行体の株式に転換できる権利がついている債券 |
ワラント社債 | 民間企業 | 一定の価格で発行体の株式を購入できる権利がついている債券 |
サムライ債 | 外国 | 外国の発行体が円建てで発行する債券 |
ユーロ円債 | すべての発行体 | 海外で発行される円建て債券の総称 |
国際機関債 | 国際機関 | – |
仕組債 |
|
株価・為替・指数などに合わせて、利率や償還額が変動する債券 |
発行体によって幅広い種類の債券があり、国や都道府県、市町村や国際機関は多くの債券を投資家に購入してもらうことで資金調達を行っています。
債券型投資信託とは
債券型投資信託とは文字通り、債券の銘柄を含んでいる投資信託です。
債券を中心に運用されることから「債券ファンド」とも呼ばれており、以下の手順で運用できます。
- 債券型投資信託を選択
- 債券型投資信託を購入できる金融機関(銀行または証券会社)を選択
- 金融機関で口座開設する
- 口座に元手を入金
- 債券型投資信託を購入
購入完了後は一口あたりの単価や購入口数などが記載された取引報告書を受け取り、一定期間ごとに運用報告書が送られてきます。
債券と債券型投資信託の違い
債券と債券型投資信託にはどのような違いがあるのかを、以下の表にまとめました。
債券 | 債券型投資信託 | |
---|---|---|
元手 | 1万円〜 | 100円〜 |
誰が投資するか | 本人 | ファンドマネージャー |
費用 | なし |
|
販売会社 |
|
|
債券の期日管理 | 必要 | 不要 |
債券は個人向け国債であれば最低1万円から購入でき、売買のタイミングや債券の種類、配分や期日管理などをすべて自身で考える必要があります。
一方、債券型投資信託は自身に適した銘柄を1つ選択すれば、ファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家がポートフォリオなどを考えて運用を行ってくれます。
債券型投資信託は意味がないといわれている理由・デメリット
債券型投資信託が無意味だといわれているのは、以下の理由が考えられます。
- 長期保有しても利回りは低い
- 債券価格の変動によって元本割れが起きることがある
- 外貨建て債券の場合は為替変動リスクがある
- 途中償還されると利息がもらえない
それぞれの理由を押さえれば同時にデメリットも分かるため、債券型投資信託の購入を検討している方や、ファンドマネージャーになりたての方はぜひ参考にしてみてください。
長期保有しても利回りは低い
債券自体の利回りは額面金額に対して数%であり、株やFXなどのように、長期投資しても元手を数倍に増やすのは難しいでしょう。
また、企業に融資をすることや、国民にローンを組んで自動車やマイホームの購入を促すことを目的に、日本政府は10年以上低金利政策を実施し続けています。
2024年3月の金融政策決定会合ではマイナス金利政策が解除されて17年ぶりに利上げが行われましたが、引き上げられた金利は0.2%と低く、利回り上昇はあまり期待できません。
債券価格の変動によって元本割れが起きることがある
債券の価格は市場金利によって変動しやすいため、元本割れが起きやすいことも債券型投資信託のデメリットです。
債券価格は市場金利と反比例の関係にあり、以下の表のように市場金利の変動によって債券価格も上昇・下落します。
債券価格 | 債券価格が変動する理由 | |
---|---|---|
債券発行時の金利より市場金利が下がる | 上がる |
|
債券発行時の金利より市場金利が上がる | 下がる |
|
債券価格が下落したタイミングで売却すると損失が出やすいため、注意しましょう。
債券型投資信託を損失を出さないようにするには、市場金利を定期的に確認して売買タイミングを調節する必要があります。
外貨建て債券の場合は為替変動リスクがある
投資信託に外国債や国際機関債などの外貨建て債券の銘柄を含んでいる場合は、為替変動リスクが発生しやすくなります。
為替変動リスクとは、為替レートに応じて円に換算した後の価値が変動するリスクを指します。
投資時の為替レートが1$=100円で債券を10万円分購入したケースを考えてみましょう。
満期時の為替レートが1$=90円と円安になると償還金額は9万円になり、1万円の為替差損が発生します。
そのため、債券型投資信託に外貨建て債券が含まれている場合は、為替相場を定期的にチェックして売買タイミングを調節するのが重要です。
途中償還されると利息がもらえない
基本的に債券を満期まで保有すると元本は100%で償還され、利息も受け取れます。
しかし、発行体が倒産や経営破綻に陥ると満期償還前に元本が返還されることもあり、満期までに受け取れる予定の利息が受け取れないこともあります。
そのため、債券型投資信託を購入する際は、BBB以上と格付けの高い債券を含んでいるかどうか確認しましょう。
債券型投資信託のメリット
債券型投資信託には以下のようなメリットがあります。
- 少額投資できる
- 毎年一定の利息を受け取れる
- 銀行預金よりも比較的利回りが高い
- 購入した時点で分散投資ができる
- 信用リスクが低く比較的安全性が高い
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
少額投資できる
債券自体の価格は各金融機関によって異なりますが、個人向け国債であれば1万円と比較的少ない金額で購入できます。
また、債券型投資信託の場合は100円から始められるものもあり、少額投資をしてリスクを抑えたい方におすすめです。
なお、債券や債券型投資信託の価格は、金融機関のホームページやパンフレットなどで確認できます。
毎年一定の利息を受け取れる
ほとんどの債券は固定利付債で発行時に利率が決まっており、毎年一定額の利息をもらえます。
また、固定利付債であれば利回りを計算しやすく収益も前もって分かるため、具体的な資金計画を立てられるでしょう。
銀行預金よりも比較的利回りが高い
銀行預金と比べると利回りが高い点も、債券型投資信託のメリットです。
普通預金の利息の相場は0.1〜0.5%であるのに対し、債券の利率(クーポンレート)は1〜5%と、約10倍もの差があります。
ただし、債券の購入額や残存期間などによって利回りは変わる点に注意が必要です。
購入した時点で分散投資ができる
債券のほかに株式やコモディティなど、投資信託には複数の銘柄を含んでいるため、購入した時点で分散投資ができます。
通常、債券単体を投資する場合、他の銘柄に分散投資するには多額の資金が必要です。
一方、投資信託は複数の投資家から集めた小口資金を大口資金として運用するため、投資家1人ひとりの元手は少額で済みます。
信用リスクが低く比較的安全性が高い
国や地方公共団体、大企業などが発行する債券は信用リスクが低く、安心して債券型投資信託を運用できます。
信用リスクとは、有価証券の発行体が倒産や経営破綻などに陥り、元利金を支払えなくなる可能性を指します。
国や地方公共団体、大企業は簡単には倒産や経営破綻しませんが、中小企業や零細企業が発行する社債は信用リスクが高い場合もあるため注意しましょう。
債券型投資信託をおすすめする方
以下の特徴に当てはまる方は、債券型投資信託がおすすめです。
- 安定した収益を出したい
- 安全性を重視する
- 運用をプロに任せたい
固定利付債を含む債券であれば受け取れる利息が決まっており、満期時には元本が100%返還されるため、毎年の収益が安定しやすいです。
また、国・都道府県・市町村などの信用力のある発行体の債券や格付けがBBB以上の債券は安全性が高く、信用リスクや元本割れのリスクを可能な限り下げられます。
なお、自身では債券投資で利益を出せるか不安で、投資の専門家に運用してもらいたい場合、債券型投資信託は適しています。
債券型投資信託をしても意味がない・おすすめできない方
反対に以下のような特徴に当てはまる方は、債券型投資信託をおすすめできません。
- 高い収益を出したい
- 短期的に投資を行いたい
- 自身で運用したい
債券の利率やボラティリティ(価格変動)は比較的低く、株や仮想通貨のように短期間で2倍3倍と利益を増やせるわけではありません。
また、他人の力を借りずに自身で投資をしたい方にも、債券型投資信託は向いていません。
債券型投資信託で収益を出すコツや注意点
債券型投資信託で安定した利益を出すには、以下のコツや注意点を押さえることが重要です。
- 購入前に発行体の信用度や債券の格付けを確認する
- 満期まで保有し多くの利息を受け取る
- 債券価格が安いタイミングで購入する
それぞれを詳しく解説するため、債券型投資信託で効率良く稼ぎたいと考えている方は必見です。
購入前に発行体の信用度や債券の格付けを確認する
銘柄を購入する前に、発行体の信用度の高さや債券の格付けのランクなどをチェックすると、信用リスクや元本割れリスクを軽減できます。
たとえば、発行体が日本国や地方公共団体、国際機関であれば、その時点で信用度が高いことが分かります。
また格付けとは、債券の信用力や元利金の支払能力の確実性などをAAAからDまでのアルファベットでランク付けしたものです。
格付けには以下の10種類があり、投資信託で大損を防ぐには、投資適格とされるBBB以上の債券を含む投資信託を購入しましょう。
格付け | 格付け基準 | 信用力 |
---|---|---|
AAA | 投資適格 | 最も高い |
AA | 投資適格 | 高い |
A | 投資適格 | 少し高い |
BBB | 投資適格 | 中程度 |
BB | 投資不適格 | 少し低い |
B | 投資不適格 | 低い |
CCC | 投資不適格 | 非常に低い |
CC | 投資不適格 | 極めて低い |
C | 投資不適格 | 最も低い |
D | 投資不適格 | 0に近い状態で危険 |
ただし、運用中に債券の格付けは下がりやすい点に注意してください。
満期まで保有し多くの利息を受け取る
中途換金せずに満期まで債券を保有し、できるだけ多くの利息を受け取ることも債券型投資信託の稼ぎ方の1つです。
たとえば、残存期間が10年で利率が2%の債券を100万円分購入し、債券すべてを満期まで保有した場合を考えてみましょう。
利息の合計は100万円×2%×10=20万円と、満期まで保有するのみで元本の2割分の利息がもらえることが分かります。
売却益が発生した状態で債券を中途換金をするのも選択肢の1つですが、一度売却すると売却以降の利息は受け取れません。
債券価格が安いタイミングで購入する
利息のみでなく債券で売却益(キャピタルゲイン)を得ることを目指すなら、債券価格が安い時に既発債を購入するのも良いでしょう。
債券には、新規に発行される新発債と、すでに発行されて流通市場(セカンダリーマーケット)に出回っている既発債の2種類に分類されます。
新発債は発行価格や利率がすでに決まっている債券で、償還時には額面金額の100%が返還されるのが特徴です。
一方、既発債は購入価格が市場の動向によって日々変動している債券を指し、価格が安い時に購入すれば満期のタイミングでキャピタルゲインが発生します。
たとえば、発行価格が100円の債権を80円の既発債の状態で購入した場合、満期時には20円の差益を得られるためお得です。
債券型投資信託以外の投資をしたいなら融資型クラウドファンディングがおすすめ
債券型投資信託以外の投資を探している方には、融資型クラウドファンディングの利用がおすすめです。
融資型クラウドファンディングとは、お金を借りたい企業とお金を貸したい投資家とを結びつけるサービスです。
融資したお金は企業のプロジェクトに運用され、運用結果に応じて分配金を得られます。
また、債券と同様に運用終了後に元本は100%返還されることから、融資型クラウドファンディングには投資と融資の二面性があります。
なお、投資家から集めた小口資金を大口に換え、不動産投資などの収益性の高いファンドを運用するため、ローリスクハイリターンな点も魅力です。
ただし、融資先企業やクラウドファンディングの運営会社が倒産・経営破綻したり、運用結果が悪かったりすると元本割れが発生しやすい点に注意しましょう。
元本割れリスクを抑えるには、信頼性の高いサービスや融資先を選ぶ、または高品質のファンドに投資するのが効果的です。
収益性の高い融資型クラウドファンディングのサービスならLENDEX
融資型クラウドファンディングのサービスにはさまざまな種類がありますが、ハイリターンを重視するならLENDEXがおすすめです。
LENDEXは、2018年に開始した融資型クラウドファンディングのサービスです。
平均利回りは7.09%と業界高水準であり、運用期間が1年間のファンドに100万円投資すれば、1年後に70,900円の利益が出ます。
また、LENDEXには不動産担保や保証人付きのファンドが多く、融資先の企業が経営破綻や倒産しても、抵当権を行使したり保証人に請求したりすれば投資金をほぼ確実に回収できます。
そして、審査に通過した高品質のファンドのみを取り扱っているため、サービス開始以来、元本割れは一度も起きていません。
なお、元本が償還されるのは運用終了後から4営業日以内と比較的早く、償還金を別のファンドに早く再投資できる点もLENDEXの魅力です。
興味のある方は無料で口座開設し、投資したいファンドを探してみましょう。
債券型投資信託が意味ないことに関してよくある質問や疑問
債券型投資信託が意味ないことについての質問や疑問を、Q&A形式でお答えします。
債券型投資信託に向いている方は?
以下の特徴に当てはまっている場合、債券型投資信託が適しています。
- 安定した収益を出したい
- 安全性を重視する
- 運用をプロに任せたい
基本的に債券には受け取れる利息があらかじめ決まっている固定利付債が多く、満期まで保有すれば毎年安定した収益を出せます。
また、日本国や都道府県、市町村など発行体の信用度が高く、投資適格である債券の場合、信用リスクや元本割れをできるだけ抑えることが可能です。
そして、ファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家に運用を任せたい方も、債券型投資信託が適しています。
債券型投資信託のデメリットは?
債券型投資信託には、以下のようなデメリットがあります。
- 長期投資をしても利回りが低い
- 価格変動リスクや信用リスク、為替変動リスクなどによって元本割れが起きることがある
債券の利率は1〜5%と、長期間債券を保有しても利回りが少ないことが難点です。
そのため、株のようにボラティリティが高いわけでも、FXのようにレバレッジをかけて元手を数倍に増やせるわけでもありません。
また、投資不適格の債券であれば価格変動リスクや信用リスクが、外貨建て債券の場合は為替変動リスクが起きやすく、満期時に元本が毀損することもあります。
利回りが低くく発生するリスクが多いことから債券型投資信託は意味がないといわれる
金融商品の中では比較的ローリターンで、元本割れや価格変動など多くのリスクが発生するといった理由から、債券型投資信託は意味ないといわれています。
そのため、ローリスクハイリターンの投資をしたい方に、債券型投資信託は適していません。
しかし、債券型投資信託は100円〜と少額から購入でき、投資の専門家に運用を任せられるなどのメリットがあります。
少額投資してリスクを最小限にしたい方や投資にあまり時間をかけられない方に、債券型投資信託は向いています。
なお、債券型投資信託以外の投資先を探している方は、「平均利回り7.09%と高水準」「元本割れ0件」のLENDEXを利用するのもおすすめです。