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貯金と投資の割合はどのくらいがおすすめ?バランスや考え方について分かりやすく解説!

お金を増やすためには、ただ貯金するだけではなく、投資を活用することが1つの方法です。

しかし、「投資って難しそう」「どのくらいの割合で貯金と投資を分ければいいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では貯金と投資のバランスについて、具体的なデータを示しつつ、わかりやすく解説します。

投資をはじめてみたいけど、いくらからスタートすれば良いかわからない方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

目次

貯金か投資かはどうやって判断すればいい?

結論、貯金と投資はどちらも重要な金融戦略であり、どちらを選ぶかは個人の金銭的目標や状況によって異なります。

しかし、一般的には以下のように分けて資産形成を行うことが多いです。

  • 短期的〜中期の資金は貯金
  • 長期的な資金は投資

ここでは、このように分けて資産形成を行う理由と、具体的な例を紹介します。

短期的〜中期の資金は貯金で賄う

短期から中期にかけての資産形成においては、貯金が最も有効な手段です。なぜなら、予測可能な支出や、緊急事態が発生する可能性があるからです。

これらのリスクに備えた安全な資金確保には貯金が効果的です。

たとえば、自動車の修理や家の改修などが発生した場合、資金のほとんどを投資に回していると、素早く資金を引き出すのは難しいでしょう。

しかし、貯金であればすぐに引き出し、緊急時でもスムーズに対応ができます。

長期的な資金は投資で賄う

長期的な資産形成を狙う場合は、投資が有効な手段です。具体的には、高いリターンを期待できる株式や債券などの手法があります。

たとえば、退職後の資金として、株式市場へ投資しておき、後ほど回収するという方法があります。

もちろん、投資ですので、資金が減ってしまうリスクもありますが、長期的に運用することで、複利の力で少しずつ利益が増えていく可能性があります。

とはいえ、上述したようにすべての資金を投資に回すと緊急時に対応できなくなるため、貯金と投資のバランス感を意識することが重要です。

投資と投機の違い

投資と投機は、以下2点において違いがあります。

  • 目的
  • リスク許容度

まず、投資は長期的な資産増加を目的とした、比較的安定したアプローチです。株式や債券、不動産などを長期的に運用することを意味します。

一方、投機は短期的な市場の変動から利益を得ることを目的としており、高リスクで高リターンな取引が特徴です。たとえば、短期間で大きな利益を狙うデイトレードやスキャルピングといった手法がこちらに該当します。

たとえば、いますぐに資金を獲得したい場合には「投機」を行う必要があります。ただし、投機には大きなリスクを含んでいることを理解した上で、膨大な損失を出さないような取引を行わなければなりません。

日本の平均貯蓄額

金融広報中央委員が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、日本の貯蓄額の平均値・中央値は以下のとおりです。また、併せて、有価証券、その他金融商品の割合も参考として記載します。

 

(単身世帯調査) 貯金の平均値 貯金の中央値 有価証券の平均値 その他金融商品の平均値
2013年 377万円 100万円 229万円 40万円
2014年 354万円 75万円 234万円 41万円
2015年 374万円 20万円 237万円 32万円
2016年 401万円 20万円 232万円 41万円
2017年 446万円 32万円 325万円 39万円
2018年 310万円 50万円 230万円 57万円
2019年 285万円 45万円 219万円 32万円
2020年 276万円 50万円 240万円 25万円
2021年 442万円 100万円 400万円 33万円
2022年 370万円 100万円 314万円 40万円

参照:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(単身世帯調査)

(二人以上世帯調査) 貯金の平均値 貯金の中央値 有価証券の平均値 その他金融商品の平均値
2013年 606万円 330万円 186万円 42万円
2014年 640万円 400万円 199万円 39万円
2015年 643万円 400万円 214万円 47万円
2016年 596万円 400万円 174万円 35万円
2017年 623万円 380万円 207万円 38万円
2018年 517万円 500万円 224万円 44万円
2019年 487万円 419万円 224万円 44万円
2020年 678万円 650万円 287万円 55万円
2021年 670万円 450万円 506万円 77万円
2022年 562万円 400万円 418万円 60万円

参照:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(二人以上世帯調査)

貯金と投資の割合

貯金と投資の割合は、個人のリスク許容度やライフステージによって異なります。そのため、基本的には自分の収入にあった適切なバランスを見つけることが重要です。

しかし、他の人がどのような割合で貯金と投資をしているのか気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、以下3つの指標に分けて貯金と投資の割合を見ていきます。

  • 年代
  • 年収
  • 地域

年代で見る貯金と投資の割合

まずは、年代別に単身世帯・二人以上世帯の貯金の平均・中央値を確認していきます。

単身世帯 貯金の平均 貯金の中央値
20代 176万円 20万円
30代 494万円 75万円
40代 657万円 53万円
50代 1,048万円 53万円

参照:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(単身世帯調査)

二人以上世帯 貯金の平均 貯金の中央値
20代 214万円 44万円
30代 526万円 200万円
40代 825万円 250万円
50代 1,253万円 350万円

参照:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(二人以上世帯調査)

また、金融資産の平均値・中央値は以下のとおりです。

総世帯(金融資産を保有していない世帯も含む) 金融資産の平均 金融資産の中央値
20代 185万円 20万円
30代 515万円 150万円
40代 785万円 200万円
50代 1,705万円 780万円

参照:家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和4年調査結果

「金融資産の平均値・中央値」と「貯金の平均値・中央値」を比較すると、ほぼ同じようなデータになっていることがわかります。

「金融資産-貯金=その他金融商品や保険など」と考えれば、ほぼすべての世代で貯金額>投資額であることが予想されます。

年収で見る貯金と投資の割合

楽天insightが実施した「資産運用に関する調査」では、年収による投資額の推移について、以下のように記載されています。

400万円未満 400〜800万円未満 800万円以上
資産運用の合計割合 49.7% 68.6% 75.7%
NISA 24.5% 37.6% 47.0%
株式投資 14.7% 25.4% 29.8%
投資信託 12.1% 23.1% 28.7
iDeco 6.2% 15.5% 15.5%
不動産 1.3% 2.3% 3.9%

参照:資産運用に関する調査

このデータから、年収が上がるほど、投資に対する関心も高まっていることがわかります。

地域で見る貯金と投資の割合

マネックス・アセットマネジメント株式会社が実施した「お金と職種、地域性に関する調査」によれば、以下のようなデータが出ています。

地域 資産運用経験者の割合
四国地方 60%
関東地方 54%
中国地方 52%
東北地方 51%
九州・沖縄地方 51%
北海道 43%
中部地方 43&

参照:マネックス・アセットマネジメント株式会社「お金と職種、地域性に関する調査」

また、地域別に貯蓄額を見ると、以下のようなデータが出ています。

1位 愛知県 2659万円
2位 兵庫県 2582万円
3位 神奈川県 2461万円
4位 埼玉県 2351万円
5位 滋賀県 2310万円
6位 富山県 2309万円
7位 千葉都 2256万円
8位 東京都 2226万円
9位 石川県 2213万円
10位 奈良県 2199万円

参照:家 計 調 査 報 告(貯蓄・負債編) -2022年(令和4年)平均結果-

このデータから、地域別の貯蓄額・資産運用額に相関関係はみられません。

投資と貯金の割合を決める際のポイント

ここまで、投資と貯金の割合に関するデータをいくつか確認してきました。

しかし、投資にかけられる金額は個人の置かれている状況や貯蓄額によって、変動するでしょう。ここでは、投資と貯金の割合を決める際のポイントを4つ紹介します。

  • 投資の目的を決める
  • 投資のリスクも考えておく
  • 投資に回せるお金がいくらあるかを確認する
  • いつまでにどのくらいの額が必要かを決める

それぞれ詳しく解説します。

投資の目的を決める

投資を行う際には、その目的を明確にすることが成功のカギとなります。具体的な目的としては、退職後の資金確保、子供の教育費用、あるいは自宅を購入するといったものがあります

たとえば、10年後に子供が大学に入学することを想定して教育資金のために積み立てる場合、その目的に合った投資プランを選択しましょう。この場合、選択肢としては投資信託やNISAを活用する方法があります。

このように、明確な目標を設定することで、投資の方向性が定まり、どのような金融商品が適切かの判断基準にもなります。

投資のリスクも考えておく

投資には必ずリスクが伴います。そのため、投資を始める前には、事前にどのようなリスクがあるかを理解し、自身のリスクに対して許容できるかを考えておくことが大切です。

たとえば、株式市場の変動リスクや通貨の暴落リスクといった、投資先によって様々なリスクが隠れています。この部分を理解することで、予期せぬ市場の動きに対しても冷静に対処でき、適切なリスク管理が可能になります。

投資に回せるお金がいくらあるかを確認する

投資を始める前に、どれだけの資金を投資に充てることができるかを明確にすることが大切です。

家計から無理なく割り当てられる金額を把握することにより、仮に資金を全てなくしたとしても生活が危ぶまれることはありません。たとえば、月収30万円の場合、5万円を投資に回すというように、一定の割合で投資する方法があります。

そうすることで、リスクを低減した状態で資産運用を行えるため、安定して資金の成長を狙うことが可能です。

いつまでにどのくらいの額が必要かを決める

投資計画を立てる際には、必要な資金の額とその期限を具体的に設定することが重要です。これにより、目標に合わせた投資戦略を選択できます。

たとえば、子どもの大学進学資金として1,000万円を10年後までに準備したいという場合、投資信託やNISAがおすすめです。また、年金用に3,000万円の資金を蓄えておきたい場合にはiDeCoで積立投資を行うと良いでしょう。

このように、いつまでにどのくらいの額が必要かを計算することで、手をつけるべき投資手法が決まります。

初心者にもおすすめの投資手法4つ

最後に、初心者にもおすすめの投資手法を4つ紹介します。

  • 投資信託
  • 外貨預金
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • 融資型クラウドファンディング

投資信託

投資信託は、多くの投資家から資金を集めて、その資金を株式や債券など様々な金融商品に投資する仕組みです。個々の投資家は少ない資金で幅広い投資ポートフォリオを持つことができます。

たとえば、国内外の株式に加え、不動産や債券にも分散投資することが可能です。

この方法は、投資のリスクを分散させると同時に、専門のファンドマネージャーによる運用が行われるため、投資初心者にもおすすめです。投資信託を利用することで、より安定した資産形成が期待できます。

また、投資信託で資産形成を行う場合、「つみたてNISA」もしくは「iDeCo」を利用するのがおすすめです。これらを活用することで、税制上のメリットを得ながら資産を増やしていけます。

たとえば、つみたてNISA口座で買つけした投資信託で運用益が発生した場合、年間360万円まで、生涯通算で1,800万円までの範囲内であれば、運用益についても非課税で投資が可能です。

外貨預金

外貨預金は、円ではなく他国の通貨で預金しておくことです。これにより、為替レートの変動が大きく円安時のリスクをヘッジできます。

また、ドルやユーロなどの安定した通貨に投資することで、円安時にはその通貨の価値が増し、換金時に利益を得ることができます。また、日本よりも金利が高い傾向にあり、預けておくだけで資金を増やせる可能性が高まります。

一方で、預入時よりも円高になった場合や、手数料よりも利益が少ない場合には、元本割れになるリスクもあるため、注意しましょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、将来のために自分で積み立てを行う年金制度です。この制度は税制優遇が受けられるため、非常に人気があります。掛け金全額が所得控除の対象となり、運用益にかかる税金が非課税になるなどのメリットがあります。

iDeCoの掛け金の上限額は以下の通りです。

加入資格 拠出限度額
自営業者 月額6.8万円
会社に企業年金がない会社員 月額2.3万円
企業型DCのみに加入している会社員 月額2万円
DBと企業型DCに加入している会社員 月額1.2万円
DBのみに加入している会社員 月額1.2万円
公務員 月額1.2万円
専業主婦(夫) 月額2.3万円

この金額を上限として所得税が控除となります。また、運用益も非課税のため、優遇措置が魅力の投資商品となっています。

融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングは、インターネットを通じて多数の投資家から少額の資金を集め、特定のプロジェクトや企業に融資する手法です。

この方法では、投資家は融資した資金の割合に応じてリターンを期待することができます。たとえば、新しいカフェの開業資金を支援し、そのプロジェクトが成功すれば、リターンを得られます。

また「融資」であるため、投資した資金には返済の期限が設けられています。そのため、元本割れや貸し倒れが起こらない限りは元本が返ってくるため、リスクが比較的低めの手法だといえるでしょう。

まとめ

この記事では、貯金と投資の割合を決定するための具体的な指標と、初心者でも始めやすい投資手法について詳しく解説しました。年代、年収、地域といった観点から貯金と投資の割合を確認し、各自のリスク許容度やライフステージに合わせた適切なバランスを見つけることが重要です。

また、投資を始める際には次のことを意識しましょう。

  • 投資の目的を決める
  • 投資のリスクを理解しておく
  • 投資に回せるお金を把握しておく
  • 必要な資金の額とその期限を具体的に設定する

今回ご紹介した内容を参考に、投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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